自主トレーニングを作成する際の注意点 4点

自主トレーニングは、リハビリの成果を持続させるために極めて重要な要素の1つです。

みなさんは、どのようなことに注意して資料を作成していますか?

看護師や理学療法士などの業種や個人によって、意見は様々あると思いますが、

自主トレを作成するためには、いくつかのポイントを頭に入れておくことが必要です。

この記事では、自主トレの作成にあたり、注意しないといけないポイントを4つ、ご紹介します。

目次

運動メニューは2~4種類に留めよう

自主トレーニングをお渡しする対象者の方の事を考え、必要な運動を沢山パンフレットにまとめて、提供するケースも多いと思います。

昔は私たちも必要な運動を沢山してもらうため、運動メニューも多く作成して、渡していました。

実際、一生懸命作成したパンフレットを対象者に提供し、

後日、病院や自宅訪問、外来で自主トレができたどうか確認すると・・・

「運動が多くてできなかった」

「やる気が起きなかった」

・「練習続けられてないです」

・「やる時間がなかった」

との声が寄せられました。

沢山の自主トレを提供することが、対象者にとって「適切である」と感じることがありますが、

実際には逆効果になる可能性が高いです。

また、運動メニューが多すぎると、対象者が自主トレを始めるハードルが高まり、

「やらない」、「続けられない」ケースが増加する傾向にあります。

運動は継続が大事なので、「やらない」「続けられない」は致命的ですよね! 

重要なのは・・・

自主トレの数ではなく、対象者が抱える最も重要な課題に焦点を当てて、

それに対する効果的な運動メニューを2~4種類程度に絞り込むことです。

これにより、自主トレへのアクセスが容易になり、対象者の方が継続しやすくなるのではないかと思います。

自主トレを2~4種類に減らすことで、継続してもらえることも多くなったように感じます。

目的に合わせて運動内容や回数を考えよう

自主トレーニングの目的によって、具体的な運動の内容や1回の運動回数、1日の頻度は当然変わってきます。

自主トレの目的は・・・

筋力アップ ? 筋力維持 ? 

関節可動域の改善 ? 疼痛の軽減?

明確な目的や目標を設定し、それに基づいて自主トレメニューを構成することが必要です。

また、対象者の性格や運動意欲なども考慮し、対象者と一緒に目標を共有することが大切です。

効果的な自主トレを行う上で明確な目的や目標を共有しながら、運動内容や回数を考えて資料を作成しましょう。

めくらない資料を作り、見やすい形で提供しよう

ページをめくるという行為は

行動制限となりやすく、

「やらない」「続けられない」

に繋がることもしばしばあります。

パンフレットは可能な限り1枚ものにして、めくる行為を省き、

対象者が自主トレーニングにアクセスしやすい形で提供するようにしましょう。

めくらないパンフレットの方が続けてくれやすい傾向にあります。

枚数が多いと、見るだけでもしんどくなりますし、私たちだってやる気が起きませんよね・・・。

また、対象者に提供する際は、

パンフレットを病室や自宅の机に置くパターンと部屋の壁に貼り付けるパターンと大体2つあると思います。

パンフレットを机上に置く場合は・・・

2~4種類の自主トレを選定し、4分割に設定して1枚もの( A4 か A3)に印刷して提供しましょう。

机の上に置く場合は、このくらいのサイズの方が扱いやすそうですよね!ただ、視力などの影響で見えにくい方については、4分割にせずに1枚ずつ提供するなど、臨機応変に対応する必要がありそうですね。

部屋に貼る場合は・・・

自主トレ1種類に対して1枚( A4 か A3 )で印刷して並べて掲示しましょう。

壁などに貼る場合は、少し離れた場所から見ることになるので、この方がイラストも見やすいですよね!

対象者の個々の特性に合わせ、最適な方法で情報を伝えることが重要です。

パンフレットは必ず2部以上印刷しよう

なぜ、2部以上印刷する必要があるのでしょうか。

それは、自主トレの目的や目標、進捗状況は対象者だけではなく、関連するスタッフにも共有する必要があるからです。

情報を共有することで、対象者がどのような目的でどのような自主トレをしているかを他のスタッフにも把握されやすくなり、身体状況に合わせての日常生活動作の介助や自主トレの促しなどの協力が得られるメリットがあります。

現代では、チームアプローチが重要視されており、共有された情報が対象者のモチベーション向上に寄与することもあります。

パンフレットを2部以上、印刷して多職種へ情報を提供し、多職種連携を促進しましょう。

まとめ


・運動メニューは2~4種類までにする

・目的に合わせて運動内容や回数を考える

・めくらない資料を作り、見やすい形で提供する

・パンフレットは2部以上印刷し、関連職種にも情報を提供する

以上、自主トレーニングの作成にあたり、注意しないといけないポイントを4つ、ご紹介しました。

注意する点はこれだけではないですが、この4点を抑えていれば、

自主トレーニングを継続してもらえる確率も高くなるかもしれません。

最後までお読みいただきありがとうございました。

少しでもみなさまの参考になれば幸いです。

当サイトでも自主トレーニングのパンフレットを作成できますので、是非ご活用ください! 

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